新潟県は中部地方の北部に位置し、西側は日本海に面していて、海岸線の距離は約300㎞にも及びます。
冬は多くの雪が降り、夏は雨が少なく、日照時間が長いのが特徴です。この気候が米作りに適していることから、山間部から越後平野まで、水田が広がっています。
そんな新潟県には、沢山の特徴があります。今回は新潟県の地形、産業、気候、特産物、観光などの様々な分野で、新潟県の魅力を紹介します。
日本一長い川 信濃川がある新潟県
新潟県は、日本列島のほぼ中央に位置し、南北に細長い形をしています。東側には、朝日山地や、越後山脈がつらなり、西側には飛騨山脈などがあります。
また、日本一長い信濃川があります。信濃川は長野県から新潟県へと、流れる二つの県を流れる川です。新潟県域では、「信濃川」、長野県域では、「千曲川」と呼ばれています。
その信濃川の水は、おもに農業用水として利用されています。美味しい新潟の米「コシヒカリ」にも使用され、生産を支えています。
新潟ライブカメラ
新潟県は、人口や産業が集中している都市部、水田が広がる平野部、過疎化や高齢化が進む山間地域や離島などさまざまな地域からなっています。近年では、上越新幹線や、北陸新幹線の開通、北陸、関越、上信越、磐越、日本海東北の五つの高速道路の整備が進められてきています。
そんな新潟には、新潟ライブカメラというものがあります。コンピュータ―ネットワークを通じて、リアルタイムに観光地の様子や道路の混雑状況などが見ることができるものです。観光などに行く際、混雑状況を確認するためにに活用すると便利です。
新潟県の気候
新潟県は、冬には北西の季節風が吹き、沢山の雪が降る日本海側の気候です。山間部では積雪量3〜4mを超える所もあり、日本一の豪雪地帯ともいわれています。そのため、スキー場も70か所以上あり、雪質が良く滑りやすいと評判です。
また、春から夏にかけては、高温で乾燥した南風が吹き込んで気温が上昇する、フェーン現象がみられ、雪崩や山火事が発生することがあります。

新潟の農林水産業
・日本一美味しい「魚沼産コシヒカリ」
新潟県は、米の生産量が日本一となっています。その中でも、魚沼産コシヒカリは、日本穀物検定協会で、特Aランクと評価され、「日本一美味しい米」といわれています。
魚沼地方は新潟県の中部に位置し、土地の高い所にあります。昼と夜の温度差が大きく、また実になるまでの期間が長い為に、良い米ができるそうです。

・「新之助」
コシヒカリ以外にも、美味しい米は沢山あります。その一つとして注目されている「新之助」は冷めても美味しく、おかずに合うことで有名です。魚沼産コシヒカリと同様、日本穀物検定協会で、特Aランクと評価されています。甘さ控えめで、おかずの味を邪魔しないことから、お弁当やおにぎりにしても美味しく味わえる米です。

・酒どころ「新潟」
新潟は、美味しい水、美味しい米に恵まれ、そこから作られる日本酒もとても美味しく、種類が豊富なことで有名です。新潟では、1000年も前から日本酒作りが行われてきたそうです。新潟の日本酒はきれいで、すっきりして、あとに残らない、飲み飽きしない、「淡麗辛口」が主流です。
最近は、「あべ」「荷礼酒」「村祐」という名前の日本酒が人気のようです。米の甘みもある、新潟でしか作れない美味しさが魅力です。
・おみやげに大人気「沢根だんご」
おみやげの定番、沢根だんごは、佐渡産のコシヒカリの上新粉を使って作られています。モチっとした食感と、甘さひかえめのあんがおいしさの秘訣です。
なんといっても、食べ方が他のお団子とは違うのが魅力の一つです。その食べ方とは、氷を浮かべたお水に浸して食べるというものです。べたべたした食感もなく、冷たくて夏にもピッタリな食べ物です。

・あの上杉謙信も食べていた「笹団子」
笹団子は、およそ500年前に新潟県の中越・下越地方で食べられてきた伝統のある食べ物です。団子を包んでいる笹には殺菌作用があることから、戦国時代の携行保存食とされていたそうです。そのため上越市生まれの戦国大名、上杉謙信も、携帯食にしていたといわれています。

・新潟県の郷土料理「へぎそば」
へぎそばは、一般的なそばとは違い、「ふのり」という海藻をつなぎに使ってそばを作っています。ふのりを使うことで、へぎそばの「へぎ」は「剥ぎ(はぎ)」がなまったものといわれており、木を剥いだ板を食台にしたものをさしています。
そのため、へぎの上にそばを盛り付けたことから、へぎそばと呼ばれました。そのへぎに3〜4人前のそばを一口程度に丸め、盛り付け、みんなで囲んで食べるのが一般的です。つるつるしたのどごしと、弾力のある歯ごたえが感じられるのが魅力です。
他にも、県の花でもある、チューリップなどの花きの栽培も盛んです。さらに枝豆、すいか、トマトなどの野菜、かきやなしなどの果物の栽培も盛んに行われています。
水産業では、佐渡島や淡島周辺に好漁場があり、ずわいがに、赤カレイ、ぶり、いかなどの魚介類が水あげされています。

知っておきたい新潟の観光名所
新潟県では、かつては豪雪のため、冬の間は、他の地域への行き来ができないこともよくありました。しかし、上越新幹線や北陸・関越自動車が開通し、首都圏への交通の便が良くなり、沢山の観光客が訪れるようになりました。
そんな観光客の方々に、ぜひ知ってもらいたい観光名所を紹介します。
・長岡祭り大花火大会(長岡市)
日本三大花火大会の一つ、「長岡祭り大花火大会」は1945年8月の長岡空襲で亡くなった人の霊を慰める、長岡復興祭がきっかけで始まりました。毎年8月2日と3日の二日間で約二万発の花火が打ち上げられ、来場者数は103万人と大規模な花火大会です。名物の「正三尺玉」は、開花サイズが約650mにもなる大倫花火で、見る人を感動に包みこみます。
他にも7月の中ごろから9月の中頃まで、さまざまな市町村で花火大会があります。特に、夏休みの間は、ほとんど毎日のように、どこかの市町村で花火大会が開催されています。
柏崎市の「海の花火大会」では、約1万5千発、新潟市の「新潟まつり」では、約1万2千発、小千谷市の「片貝花火祭り大会」では、二日間で1万5千発の花火が打ち上げられています。新潟県の人は花火が好きで、毎年夏を楽しみにされている方は多いのではないでしょうか。
・世界ジオパークのまち・糸魚川
2009年8月、糸魚川市が世界ジオパークに認定されました。ジオパークとは、地質・地形から過去を知り、未来を考えて、活動する場所のことです。糸魚川市は、ヒスイの産地で、縄文時代にヒスイ文化が生まれました。
また、フォッサマグナの西の端で、日本列島の形成にかかわる貴重な地質遺産を見ることができます。
・300年の伝統「箱根大凧合戦」
6月に新潟市で行われる箱根大凧合戦は、24畳もの大凧を川の両岸からあげ、相手のつながきれるまで引き合う大会です。1200枚以上の六角形の巻き凧も迫力があり面白いそうです。観覧席や観覧船もあり、近くで伝統文化を感じることができます。

・国上寺
新潟県燕市にある国上寺は、国上山の中腹にある真言宗の寺院です。上杉謙信が必勝や戦勝を祈願したことでも有名で、厄除け、必願成就、旅行安全などの御利益があるとされています。
近くには江戸時代後期の良寛が20年住んでたとされる五合庵があります。良寛は「子供の純真な心こそがまことの仏の心」と考え、子供たちと沢山遊び、詩歌や書も書きました。良寛の芸術や人間性は、今でも多くの人から愛されています。
そんな良寛が住んできた五合庵は再建され、現在でも見学することが可能です。
・トキの森公園
トキの森公園には、トキという「新潟県の鳥」、または「日本を象徴する鳥」と呼ばれる鳥が飼育されており、自然に近い環境で、生態を観察できるように設備されています。また、トキのさまざまな資料が展示されています。
トキは学名を「ニッポニアニッポン」といい、昔から日本各地にいた鳥で、奈良時代に作られた歴史書、「日本書記」にもその名が登場しています。トキは肉や羽をとるために捕まえられたり、トキの住む環境が悪化した為、その数はどんどん減っていってしまいました。
2003年、日本のトキは全滅してしまいました。現在は中国から送られたトキが子孫を増やし、2008年9月からトキを野生に放つ活動が進められています。

まとめ
新潟県は米だけでなく、食べ物がとても美味しく、自然も豊かです。古くから継がれてきた歴史、伝統文化など、新潟県を知れば知るほど、より素敵な場所だと実感できます。
四季折々のイベントが充実しているため、どの時期にいっても楽しむことができます。
是非一度、新潟県へ足を運んでみてください!
今回紹介した新潟県の場所はコチラ!
この記事は大阪芸術大学の「教養演習」「コミックプロデュース論」を受講している学生により制作され、マンガデザイナーズラボの代表兼、同学の客員教授・吉良俊彦と講師・石井聡の監修のもと掲載しております。
ライター:初等芸術教育学科3年 増田七彩さん
デザイン:デザイン学科2年 宮崎華鈴さん
デザイン学科2年 山川夏海さん
キャラクター造形学科2年 倉田裕加さん
デザイン学科2年 廣瀬綾音さん
デザイン学科2年 油谷和馬さん
デザイン学科3年 政田瑞季さん
デザイン学科2年 佐柳伸哉さん
デザイン学科2年 中村太一さん