富山県には多くの文化や歴史にちなんだ観光スポットが各地に存在しています。この記事では思わず富山に行きたくなるような、富山の魅力を紹介していきたいと思います。

富山は文化遺産の宝庫

 

五箇山の合掌造り集落

 

富山には多くの文化遺産があります。

その一つが南砺市にある「五箇山の合掌造り集落」、「相倉集落」と「菅沼集落」です。

 

「合掌造り」とは急傾斜の切妻造り・茅葺きの民家のこと。

かつて五箇山の主な名産品は、和紙や養蚕、鉄砲の火薬の原料である「塩硝(えんしょう)」でした。

 

「相倉集落」では、大きな屋根裏で養蚕が行われていたと言われています。「相倉集落」にある合掌造りは江戸時代末期から明治時代に建てられたものが多く、最も古いものは17世紀に建てられたそうです。

 

「菅沼集落」では上記に挙げた名産品のほか、小規模の稲作となぎ畑と呼ばれる焼き畑農業が行われていました。「菅沼集落」の合掌造りは江戸時代末期、明治に建てられたものが多く、最も新しいものは大正時代に建築されています。

放生津八幡宮祭の曳山・築山行事

 

富山県射水市では2021年(令和3年)3月11日に「放生津八幡宮祭の曳山・築山行事」が重要無形民俗文化財に認定されました。

 

曳山行事は、旧新湊市街地を巡行するものです。10月1日に13基の曳山が昼は花傘山、夜は提灯山となって旧新湊市街地を巡ります。

 

一方の築山行事は、9月30日の夕方から、海から招いた神霊を祭壇である「築山」に迎え入れ、10月2日の本祭に主神と四天王の人形、また地域ゆかりの人物などの人形を安置して、一般に公開する行事です。これは全国的にも類例が少ない臨時の置山行事だそうです。

 

富山のラムネ

 

富山県高岡市には老舗菓子屋〈大野屋〉があります。170余年ほどの歴史を紡いできたこのお店では、〈高岡ラムネ〉が有名です。

 

一つ一つのラムネの形が繊細に美しく作られており、重要無形民俗文化財に指定された「御車山」をモチーフとしたものや、四季をイメージした花や食べ物、行事をラムネにした「夏けしき」(5月中旬~8月限定)など、様々な種類のラムネがあります。

 

原材料に富山県産コシヒカリや国産生姜が使われており、大人向けの優しい甘さのラムネとなっています。他にも、越中国司「大伴家持」が富山に訪れ立山の雪を想った歌にちなんだお菓子「とこなつ」など様々なお菓子があり、多くの伝統的な菓子を楽しむことができます。

富山と昆布

 

富山は昆布の消費量が全国3位です。

富山では昆布が取れないのに何故消費量が多いのでしょうか?

主な理由としては、江戸時代に盛んになった「北前船」の影響があります。「北前船」は江戸時代に昆布やにしん、醤油などを運ぶ船のことで、富山は「北前船」の寄港地の一つでした。

また、明治以降開拓のため富山県から北海道に移住する人が多くいました。特に有数の昆布産地である「羅臼町」に移住する者の7・8割が富山県出身だったようです。

 

これらのことから富山県に昆布が伝わり、昆布の文化が広まったのではないかと言われています。

 

富山とガラス

 

富山ガラス美術館

 

富山市には平成27年8月に開館した「富山市ガラス美術館」があります。この美術館は約30年にわたる富山市のガラスの街づくりの集大成として建てられたものです。

この美術館ではグラスアートの展示が行われているほか、富山のガラス作家の作品を購入することができます。

 

富山とガラスの歴史

 

富山は300年も前から薬の産業が盛んであり、明治・大正期にはガラスの薬瓶の製造を多く行っていました。戦時中、富山大空襲により多くのガラス工場が被害に遭い、さらに戦後はプラスチックの台頭により、薬の瓶がガラスからプラスチックに代わるようになりましたが、その後も富山市では「ガラス」に着目し続け昭和60年に「市民大学ガラスコース」を開講。

 

これをきっかけに「ガラスの街 とやま」への取り組みに着手しました。この取り組みが現在の「富山市ガラス美術館」の建設に繋がるのです。

富山の黒部ダム

 

富山には、かの有名な黒部ダムがあります。

ダムの高さは日本一の186mで世界でも最高クラスです。標高は1470mあり、夏場は秘書スポットとして人気です。黒部ダムへ向かう途中には「立山ロープウェイ」など立山連邦の絶景を楽しめる数々の乗り物があります。

 

また黒部ダムでは毎秒10t(トン)以上の水が放水される、迫力満点の「観光放水」を見ることができます。晴れた日には虹が架かる、非常に美しい光景です。展望台、外階段、新展望広場などはビュースポットとして人気です。

 

さらに黒部ダムでは黒部湖をクルーズする遊覧船や、立山連峰の登山道でハイキングを楽しむこともできます。

 

また富山県砺波市には「小牧ダム」というのもあります。

昭和5年に庄川に建造された発電用堰堤で、建築当時は「東洋一のダム」と呼ばれていました。この小牧ダムも庄川を巡ることが出来る遊覧船があり、季節ごとによって見られるイベントが変わります。例えば、秋には「五箇山和紙まつり」や「庄川ゆずまつり」が行われます。

 

富山とバスケットボール

このイラストのように、富山にはバスケットコートが併設されたカフェがあります。

近年、富山県出身のNBAプレイヤー八村塁選手や、Gリーグの馬場雄大選手など、多くの富山出身のバスケ選手が活躍しており、今富山ではバスケ人気が高まっています。

また、こちらのイラストに描かれている食べ物は「富山ブラックラーメン」。「富山氷見うどん」と並ぶ富山の名物です。

 

富山と地酒

 

地酒とは

 

地酒とはその土地で作られたお酒のことを指します。地酒はその土地の文化、土地の材料で作られるため、それぞれお酒の味に個性が出るのが特徴です。

 

富山のお酒

 

富山県は、富山市の水道水を詰めたペットボトル「とやまの水」が2021年モンドセレクション最高金賞を受賞しているほど水が美味しく、また富山県は高温多湿な気候と、三方を山に囲まれた河川が流れる扇状地、北アルプスからの豊富な雪解け水など稲作に適した地域です。

 

そのため富山県では「良い水」「良い米」を使った地域ならではの「地酒」を造ることができます。例えば、明治初期に創業した「髙澤酒造場」では昔ながらの「樽絞り」の方法でお酒を絞っており、地域に根付いた氷見の魚に合うようにしているそうです。

 

また、世界遺産の五箇山にある「三笑楽酒造」では、山で獲れるクマやイノシシ、山菜で作った保存食に合う食中酒が造られています。

富山の地酒は、まさに地域と文化に寄りそったお酒となっています。

 

 

まとめ

 

このように富山県には、魅力的な文化や歴史にちなんだ観光名所が数多くあります。

季節ごとの風景や食文化が四季折々に美しく変わるのが富山県の特徴です。

 

ぜひ一度富山県に足を運んでみてはいかがでしょうか。

 

【今回ご紹介した場所はこちら!】富山県

この記事のイラストは大阪芸術大学の「コミックプロデュース論」を受講している学生により制作され、マンガデザイナーズラボの代表兼、同学の客員教授・吉良俊彦と講師・石井聡の監修のもと掲載しております。

ライター:津村明日香さん

デザイン:デザイン学科3年 田邉楓花さん

     デザイン学科2年 向優理子さん

     キャラクター造形学科3年 田口智子さん

     キャラクター造形学科2年 松本愛空美さん

     デザイン学科2年 藤本すみれさん