今回、Manga de Japanでは、みなさんの英語の名前を、漢字やひらがな・カタカナに変換し、筆文字で書いてプレゼントする企画……

を海外の方々向けに行っています!

 

①漢字、②ひらがな、③カタカナの3種類から好きな表記と、A-楷書、B-行書、C-草書、D-隷書、E-篆書の5種類から好きな書体を選ぶと、あなただけのオリジナル日本語お名前作品が手に入ります!

 

 

それでは、実際に参加したホイップとヤマトから話を聞いてみましょう。

ホイップ「わたしはB-行書っていう少しやわらかいイメージの書体で書いてもらったの!」

ヤマト「僕はA-楷書という基本の読みやすい書体でござる!」

 

それでは日本語の代表的な5種類の書体の特徴や違いについて、ここで解説します!

 

  5種類の書体】

前述の漢字には、大きく分けてA-楷書、B-行書、C-草書、D-隷書、E-篆書の5つの書体があります。

書体を変えることで、見る人からの印象を変えることができます。

それぞれの書体の成り立ちや特徴を見ていきましょう。

A-楷書(かいしょ)

楷書は今回紹介する中で一番新しい書体で、現代の日本では「正式な書体」として使用され、日本人に最もなじみ深い書体です。そのため、多くの場所やものに楷書体の文字が使用されています。

楷書は文字の点画を省略せずに、一点一画を明瞭・丁寧に書きます。

横画が少し右上がりになっているのが特徴です。

 

B-行書(ぎょうしょ)

行書は楷書が少し崩れたような見た目の書体です。楷書から行書が生まれたように思えますが、実は隷書から生まれたもので行書のほうが楷書よりも早く完成しています。

大きな省略や変形はないため、楷書を読むことができれば行書も読むことができます。

行書は文字の点画を一部省略したり、つなげて書くことで、楷書よりも早く書くことができます。速筆が可能なのに読みやすい、一石二鳥な書体と言えます。

 

C-草書(そうしょ)

草書は行書がさらに崩れたような見た目の書体です。行書と同じく、隷書から生まれました。大きな省略やかたちの違うものもあり、現代では多くの日本人も読めません。そのため、文字を読ませるというよりは味わい深いデザインとして使用されている側面もあります。

草書は早く書くことを目的にしているため、点画が可能な限り省略されています。

アルファベットでいうと筆記体のようなものと言えます。また、草書からひらがなが生まれており、漢字とひらがなの中間地点ということもできます。

 

D-隷書(れいしょ)

隷書は横長に書かれることが特徴の書体です。篆書が省略されて生まれ、前述の行書と草書のもととなりました。

隷書も楷書と同様に文字の点画を省略せずに、一点一画を明瞭・丁寧に書きます。

横画の終わりに「波磔」(はたく)と呼ばれる特徴的なはらいが使われることがあり、おしゃれな印象を持たれます。

日本の紙幣には隷書で「千円」「五千円」「壱万円」と書かれています。

 

E-篆書(てんしょ)

篆書は今回紹介するなかで一番古い書体です。

篆書から隷書が生まれ、そこから草書・行書、そして楷書が生まれていきました。

文字は縦長で線の太さは一定、横画・縦画が水平・垂直になっており、左右対称の文字が多いことが特徴です。

現代の日本では「正式な書体」である楷書とは異なる見た目で記号のように見えることから読むこともまねをすることも難しく、重要な書類に使用する印鑑(実印)などに使用されています。

 

みなさんの気になる表記や書体は見つかりましたか?

街中や書類、デスクの上でいろんな書体を見つけてみてください!