おしぼりって、ご存知ですか?
簡単にいうと、おしぼりは主に飲食店で、お客様に出すミニタオルのことです。美味しい食事の前、手を一拭き、「いただきます」の一言。日本ではとても身近な光景です。
また、楽しい長旅の末ようやく到着した今夜の宿、そこの女将に渡された温かいおしぼりでホッと一息;もしくは美容室で散髪し終わった際、渡されたおしぼりで顔を拭き、長時間座りっぱなしの気分をリフレッシュ。店側からのささやかなおもてなしでもあり、客の心が和むアイテムでもあるのです。
「おしぼり」の由来
では、なぜ「おしぼり」ですか?
濡れた布を客に出す行為自体は、日本では長い歴史を持っています。それが「おしぼり」という名前に定着したのは江戸時代で、旅籠(はたご)と呼ばれたいわゆる当時のホテルの玄関に、水入り桶と手ぬぐいが用意されたことからだと言われています。旅人はその桶の水でおしぼりを濡し絞り、その手ぬぐいで手や足を拭く。その「絞る」という行為は、「おしぼり」の語源だと言われています。

今はタオルタイプのおしぼりの他、紙製のおしぼりも多見しています。

コンビニで弁当なとを買うとき、お箸と一緒に渡されるあれです。
従来の布おしぼりと比べて、使い捨てで体積が小さく便利、そして水分を含めた特性からティッシュペーパーより汚れが拭き取りやすいため、日本中のあらゆる現場で大活躍しています。2018年度の生産数量統計によると、なんと68億枚も製造されています!
(2018年度、6,841,000,000枚 日衛連調べ生産数量推移グラフより)
海外のおしぼりは?

日本発祥のおしぼりですが、だんだん海外へも浸透しています。
隣の国中国では普及が早く、高級店を中心におしぼりを出す飲食店がそこそこ多い。しかしおしぼり有料の店も一定数存在するため、注意が必要です!
欧米だと食事の際、口元を拭くのにナフキンを使用するため、おしぼりはあまり普及していなかったが、海外の航空会社のビジネスクラスなどに搭乗する際にも、温かいおしぼりが出されます。それも実は日本航空が最初に始めたサービスで、好評を受け他の航空会社にも提供し始めたと言われています。

いかがでしたか?
実は近年「自動おしぼり機」も登場し、ボタン一つで使い捨ておしぼりが出てきます。大きな特徴として、水ではなく除菌液を使用すること。手軽な除菌や清掃に便利なことから、衛生に厳しい医療や介護現場に活躍しています。
小さなおしぼり一枚に、たくさんの「サービス」の思いを詰まっているのです!

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