夏休みの中、早めに起きて、首にカートをぶら下げてラジオ体操しに行くはずが、寝坊してしまう様子。ドラえもんやサザエさんなど、日本の子供の日常生活を描くアニメによく見かけるワンシーンですね。
日本の夏の風物詩、「ラジオ体操」。
夏休み期間中の毎朝六時半から、子供たちからお年寄りまで、ラジオから流れる音楽でみんなが一緒に体を伸ばし、新しい一日を迎えるのです。

ラジオ体操を日本のアニメで初めて知る人も少なくありませんが、ラジオ体操の発祥は実は日本ではないのです。1922年から、ラジオ体操はアメリカやドイツなどの国で放送され、1928年の11月1日から、昭和天皇即位記念事業の一環として、「国民健康体操」という名前でラジオ体操が日本で放送されました。

ここで、もっとも広く浸透しているラジオ体操を見てみましょう。NHKの「ラジオ体操第1」です。

振り付けは簡単で覚えやすく、動画を見ながらだと誰でも気軽に一緒にできるイメージですね。
しかし、ラジオ体操はラジオで放送される番組です。振り付けは簡単とはいえ、号令を聞くだけで正確に体操ができるとは考えられません。

では、動画サイトはまだしも、デレビすら発明されていなかった1920年代、ラジオ体操の振り付けはどうやって日本全国に広まったのでしょうか?

日本の子供たちは、夏休み期間中に毎朝町内の公園などに集まり、ラジオ体操をし、スタンプを集めるのが一般的です。昔、それを夏休み宿題の一つとして扱う小学校もありましたが、強制的ではないところもありました。スタンプをコンプリートしたカードを提出すると、「頑張ったね」の証として、文房具や手製のメダルなどが貰える自治体もあります。

しかし残念ながら、夏休みの風物詩であるラジオ体操ですが、だんだんと消えていきました。早朝からのラジオの音が近隣住民の苦情を引き寄せ、または共働き両親が増え、早朝から子供と体操の負担が重いという声が増えたため、ラジオ体操の実施日数は減少、もしくは中止になってしまう地域も増えています。今の子供世代は、ラジオ体操をやっていない方が多いらしいです。
また、始業時間前にラジオ体操を実施する会社も存在していますが、強制参加になる場合が多く、会社員の間では不評のようです。

そんなラジオ体操ですが、実はたった3分間の中で、動きごとに腰の柔軟性や、筋肉を和らげるなどの目的の元で設計されています。

しかも長く続くことで、体へのメリットはもちろん、精神的健康も向上することが証明されました。


(参考文献:自主参加型体操に継続参加し転倒自己効力感が向上した男性高齢者は,精神的健康が向上する)


 


毎朝わざわざ早起きしてやる体操と思わずに、合間時間で軽いストレッチの気分でやるのがオススメですよ。特にデスクワークが多い座りっぱなしな現代人の皆さん、まずは腰を上げて、動画を見ながら、ラジオ体操をやってみてはいかがでしょうか!

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