和風建築の魅力の一つといえば、その堂々たる屋根にあります。日光東照宮、浅草寺・雷門、明治神宮…日本のお寺や神社などを眺めるとき、まずその重厚感のある屋根に目を奪われるのは間違いないでしょう。
今日はその魅力的な屋根について詳しく紹介しましょう!
実は違う?日本建築の屋根
和風建築の屋根は一見、みんな似たような外観ですが、実はおおまかに切妻造(きりづまづくり)、寄棟造(よせむねづくり)と入母屋造(いりもやづくり)の三種類があります。

もちろん、和風建築の屋根は見た目だけではなく、欧米のレンガ、石造建築と比べて、雨の多い日本の気候から、木造の建物や土の壁を守る大切な役割があります。
その屋根を覆うのは、瓦です
瓦屋根は日本だけではなく、中国や欧米にも使われています。
瓦の誕生地は未だに不明です。現在確認できる最古の瓦は、中国から出土した3000年前の瓦でした。飛鳥時代、4人の「瓦博士」が百済からの渡来に伴い、日本の瓦、「和形瓦」の歴史が幕を開けたのです。
建物の屋根に使われてる瓦は、その役割によって、桟瓦と役瓦の2つに分類しています。
① 桟瓦

屋根の斜面でズラーっと並べる一般的な瓦です。
瓦の下の空気層に断熱、遮音効果があり、巧妙な設計に水漏れの心配も少なく、きちんと建物を守る役割を果たしています。
昔は平瓦と丸瓦の二種類に分かれていました。「本瓦葺き」という葺き方で平瓦と丸瓦を組み合わせて使われていますが、今はこれら2つを「合体」した桟瓦が多用しているため、あまり見かけないかもしれません

② 役瓦
特殊な部分を葺く瓦を指す。基本的に、一般的な波形の平瓦(桟瓦)以外はすべて役瓦です。その種類はすごく多いのです。

例えばこの鬼瓦。魔除けや火事防止などの願いを込めて飾られています。お城の屋根に飾られているシャチホコとかも、鬼瓦に分類しています。
そして軒瓦。雨水を屋根から雨樋に落とすのが仕事。また、その丸い部分に家紋とかを入れ、この建物の所属を示す役割もあります。

いかがでしたが?屋根って、意外と奥が深いですね!
次回、屋根の下、建物の部分を見てみましょう!
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